レッスンをしていると生徒さんから「バックスピンのかけ方を教えてください」という質問を受けることがあります。
ピンの側でキュキュっと止まるショットはかっこいいですよね!
皆さんが憧れてしまうのはよく分かります。そこで今回は、どうやったらプロのようにバックスピンがかかった【止まるボール】が打てるのかお話したいと思います。
1)ボールが止まる状況か判断する
まず最初にお伝えしたいのは、トップ(ボールの頭を打つミスショット)しない限り、ドライバーを含めた全てのショットでバックスピンはかかっています。
ボールが地面に落ちた後、転がってしまうのか、すぐに止まるのかは落ちた場所に大きく影響を受けます。
☆ボールが止まる状況
・地面が柔らかい(雨が降った翌日など)
・芝生が長い(グリーンスピードが遅いとき)
・落ちた場所が受けている(打つ方向から見て上り傾斜)
こんな状況がそろえば、バックスピンが少なくてもボールはすぐに止まります。
2)バックスピンのかかる道具を使う
スピンのかかりにくい道具ではバックスピンを多くかけることはできません!
・スピンのかかるボールを使う
・スピンのかかるクラブを使う
特にボールの影響は大きく【ディスタンス系ボール】で多くのバックスピンをかけることは不可能!
その理由は、スピンを減らしてラン(転がり)を多くする事で飛距離を伸ばすように設計されているボールだからです。ディスタンス系のボールは横方向への曲がりも少なくなるので、主に初心者〜中級者向けとして販売されています。
☆主なディスタンス系ボール
・本間ゴルフ HONMA D1
・タイトリスト VG3
・ゼクシオ イレブン
・ブリヂストン TOUR B JGR 等
では、どんなボールがバックスピンを多くかけられるかというとプロの使用率が高いボールです。プロのトーナメントではピンの位置も難しく、グリーンも硬くて早いため適切なスピン量を確保する必要があります。これらのボールは【スピン系】と呼ばれています。
☆主なスピン系ボール
・タイトリスト Pro V1シリーズ
・スリクソン Z-STARシリーズ
・ブリヂストン TOUR B / TOUR BX 等
ボールの次に大事なクラブの選び方ですが、スピンをかけるにはロフトとクラブフェースの溝【スコアライン】が重要です。
ロフト角の大きいクラブの方が多くのスピンがかかります。7番アイアンよりもサンドウェッジの方がバックスピンは多いですよね!これはロフト角の関係です。
そして、クラブフェースの溝(スコアライン)にボールが引っ掛かる事で、より大きな摩擦が生まれるので何年も使って溝のすり減ったクラブより、新品の方がスピンがかかります。
各メーカー工夫を凝らしていますので、プロの使用率の高いウェッジを選べば問題ないでしょう。
技術の前に、ボールが止まる条件が整っていないければプロでもキュキュっとボールを止めることはできません。
次回は、スピンをかけるコツとスピンがかかりやすいボールのライについてお届けします。
お楽しみに!