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プロゴルファーも悩む!試合中にあった「これってどうするべき?」vol.1

試合に出るようになってから20年。これまでにルール上のトラブルや「こんなことってあるの!?」というような出来事にたくさん遭遇してきました。

今回の『どうするべき?』シリーズでは、私たちプロゴルファーも悩んだ試合中のエピソードをいくつか紹介していきたいと思います。

皆さんも「そんなときにはどうすればいいの?」と一緒に考えてみてください。


ケース1:同じボールが2つ!?

栃木県の那須国際カントリーで行われたチャレンジツアーでの出来事です。


「ボール、2番に替えます。」


そう宣言してティーショットを打った同伴競技者のボールは大きくフックして左の林の中へ。ボールが木に当たった音は聞こえたのですが、どちらに跳ねたか分かりません。

セカンド地点に向かいながら探すのを手伝っていると、同伴競技者の物と思われるボールが林の奥深くで見つかりました。

自分のボールか確認してもらうように声を掛けようとしたその瞬間。


「ありましたよ!」


別の同伴競技者がフェアウェイ近くのラフの中でも、同じようにボールを見つけたのです。

通常、私たちプロの使うボールには何かしらのマークや名前を入れているので、間違える事はありません。

しかしこの時見つかった2つのボールは、同じメーカー、同じブランド、ナンバーまで同じ。さらにどちらもマークがありません。

その同伴競技者は、試合会場でもらったマーク無しのボールを使い、ティーイングエリアで慌てて箱から出したので目印を書いていなかったのです。

これでは自分のボールを特定することができません。


林の中とラフから見つかった、全く同じ2つのボール。

皆さんはこんなときどうすればいいかわかりますか?


私たちも処置の仕方がわからず競技委員を呼びました。


競技委員:「ボールに付いた傷等から、どちらが自分のボールか判断できませんか」

同伴競技者:「分りません」

競技委員:「誰かボールが木に当たった後を見た人はいませんか」

私たち:「…。」


こうなると、どちらが同伴競技者のボールか誰にもわかりません。

1つは全く関係のないロストボールで、もう1つは同伴競技者のボールです。


競技委員が出した答えはこちら


「自分のボールだと思う方をプレーしてください」


競技委員もそう言うしかありませんよね。

どちらかは間違いなく自分のボールですし、もうひとつが自分のボールではないと証明する手段もありません。


もちろんその選手はフェアウェイに近いラフのボールを選択しプレーを続けました。

私でもそうしたと思いますが、なんだかすっきりしない出来事でした。

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