競技委員もミスジャッジをするというエピソードを前回お話しましたが、今回はプレーヤー
本人の判断により、結果を大きく左右してしまったケースについて紹介します。
ケース3:救済を受ける順番
岩手県オープンの予選会に出場したときの話です。
その日の私は、優勝のチャンスはなかったのですが予選会は通れるスコアで17番ホールをむかえました。
同組でプレーをしていた友人は、上がり2ホールのどちらかでバーディーをとれば、予選通過はもちろん、優勝のチャンスもある状況です。
そんな彼の緊張がマックスになった時に事件は起こりました。
友人のティーショットは少しフックがかかり、フェアウェイ左サイドに向かって飛んで行きました。ボールが止まった状況次第では、木が邪魔になりグリーンを狙うことができません。
セカンド地点に近づくと、幸か不幸かボールがカート道の上に止まっているのが分かりました。救済を受けられるので何とかなりそうです。
カート道は新しく舗装されたばかりで、その両サイドの芝生は舗装工事の損傷で修理地となっています。
私はその状況を確認し、先にセカンドショットを打ち終え、彼のプレーを見守りました。
すると、彼はカート道に止まったボールの救済を受けることなくそのままショットしてグリーンを狙いました。
ボールが止まっていたカート道からは直接グリーンを狙えず、大きくフックをかけるしかありません。
その結果グリーンを捉えることができず、そのホールをボギーとした彼は優勝を逃してしまいました。
そして、帰りの車の中でその悔しさが倍増する事実を知ってしまうのです。
私:「なんで救済を受けなかったの?」
友人:「カート道から救済を受けると、フェアウェイの反対側の修理地にドロップすることになるでしょ。修理地は荒れていたからドロップしたライが良いかどうかはその時の運になるし、そこから修理地の救済を受けると木が邪魔になって完全にグリーンが狙えなかったから、仕方なくカート道から打つことを選んだんだ。」
私:「修理地にスタンスがかかるのに、なんで修理地の救済を先に受けようとしなかったの?そうすればカート道上にドロップ出来て、そこから改めてカート道の救済を受ければ最終的にフェアウェイまで出せたんじゃない?」
友人:「そうじゃん!うわー、冷静じゃなかった…」
少し複雑な状況ですが、皆さんはどこがポイントになるか分かりましたか?
解説動画を作ったので、ぜひチェックしてみてください。
(音声が入っていますので音量注意です)
もちろん、彼がルールを知らなかった訳ではありません。
大事な場面でトラブルになったということが冷静さを失わせてしまったのです。
救済を受ける順番によって結果が大きく変わるというエピソードでした。
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